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韓国の永住権(F-5)を日本人が取るには:E-7→F-2→F-5の経路

HangulJobs9/3/2026192
韓国の永住権(F-5)を日本人が取るには:E-7→F-2→F-5の経路

韓国の永住権は在留資格「F-5(永住)」のことで、日本人が取る場合の一般的な経路は E-7などの就労資格 → F-2 → F-5 の順に進むものです。つまり出発点は留学でも結婚でもなく、韓国で就職して就労資格を得ることにあります。F-5になると永住者の居住カードが交付され、その有効期間は10年です。

永住権は「韓国に住み続けてよい」という許可であって、韓国の国籍ではありません。国籍を取得する手続き(帰化)は別制度です。この記事では、日本人が現実に通ることになる経路、在外同胞(F-4)という別ルート、そして「どの数字を公式で確認すべきか」を分けて整理します。

韓国の永住権(F-5)とは何か

F-5は韓国の在留資格の一つで、在留期間の上限なく韓国に居住できる資格です。ポイントは次の3つです。

  1. 国籍ではない。 パスポートは日本のままで、韓国国民になるわけではありません。
  2. 資格であって、書類が消えるわけではない。 永住者に交付される居住カードの有効期間は10年と決まっているので、カード自体の更新手続きは残ります。
  3. 単独では取れないのが普通。 F-5はいきなり申請する資格ではなく、先行する在留資格(就労資格や居住資格)を経て切り替えるのが一般的な流れです。

「韓国 永住権」で検索すると、韓国人が日本の永住権を取る話や、行政書士事務所の日本向け案内が多く混ざります。この記事は逆方向、日本人(および外国籍者)が韓国のF-5を目指す話です。

永住権と韓国国籍(帰化)は何が違うのか

混同されやすいので、先に切り分けます。

項目永住(F-5)帰化(韓国国籍の取得)
性質在留資格国籍の取得
パスポート日本のまま韓国のものになる
位置づけ「住む許可」「国民になる手続き」
カード永住者の居住カード(有効期間10年)在留カードは不要になる
制度出入国管理の枠組み国籍法の枠組み(別制度)

「永住権を取れば国籍が変わる」は誤りです。逆に「永住権を取ったら日本の国籍をどうするか」という論点は、帰化の場合に出てくる話であって、F-5の話ではありません。

日本人が韓国の永住権に至る一般的な経路は

一般的な順序は次のとおりです。

段階在留資格性格スポンサー
1D-10(求職) ※任意就職活動のための資格。就労許可ではない不要
2E-7 などの就労資格雇用主が指定職種で申請する就労資格必要(雇用主)
3F-2就労資格と永住の間に置かれる居住系の資格段階により異なる
4F-5(永住)永住。居住カードの有効期間は10年不要

この表で一番重要なのは段階2です。E-7は雇用主が指定職種でスポンサー申請する資格なので、内定がなければ始まりません。永住を目標にしていても、実務上の最初のタスクは「韓国の会社に採用されること」になります。

なお、各段階でどれだけの居住年数・所得・韓国語能力が求められるかは要件区分ごとに違い、改定もあります。年数や金額は本記事では書きません。後述の公式窓口で必ず確認してください。

なぜ起点が「就職」になるのか

韓国の在留資格は、多くが「何をするために滞在するか」に紐づいています。就労資格は雇用主が職種を指定して申請するため、資格の存在そのものが雇用契約に依存します。

そのため、永住を目指す人が最初にぶつかる壁は入管ではなく採用市場です。順序を逆にして「まず永住権を調べる → それから仕事を探す」と進めると、実際には何も前に進みません。内定 → 就労資格 → 滞在の積み上げ → F-2 → F-5、という順に組み替えるのが現実的です。

E-7とは何をする資格か

E-7は、雇用主が指定された職種について申請する就労資格です。日本人が韓国企業に採用されるときによく使われる枠でもあります。

家族については、配偶者と未成年の子をF-3(同伴家族)として招へいできます。家族で韓国に移る前提なら、この点は早い段階で確認しておく価値があります。

F-4(在外同胞)に該当するなら経路が変わる

もし両親または祖父母が韓国国籍だった人で、本人が外国籍を取得している場合、F-4(在外同胞)という別ルートがあります。在日コリアンの家系にあたる方は、まずここを確認してください。

F-4の特徴は次のとおりです。

  • 複数回入国が5年間有効、1回あたりの滞在期間は2年として発給されます。
  • 雇用主のスポンサーが不要です。これがE-7との決定的な違いです。
  • 単純労務など、一部の職種には制限があります。
  • 欠格事由があります。過去3年以内に出入国管理法違反で700万ウォン以上の処分を受けた場合、または過去5年以内に実刑を受けた場合は対象外です。

該当するかどうかで、就職活動の難易度も、そもそも辿る経路も変わります。家系に韓国籍の親・祖父母がいるなら、E-7の準備を始める前に確認する順序が正しいです。

F-4とE-7はどう違うのか

項目F-4(在外同胞)E-7(就労)
対象親または祖父母が韓国国籍だった外国籍者指定職種で採用された外国籍者
雇用主のスポンサー不要必要
就職前に取得できるか該当すれば可能内定が前提
発給の形複数回入国5年有効・滞在期間2年職種指定で申請
職種の制限単純労務など一部制限あり指定職種の範囲内
家族配偶者・未成年の子をF-3で招へい可能

要するに、F-4に該当する人は「仕事が決まる前に在留の足場を作れる」側、E-7の人は「仕事が決まってから足場ができる」側です。

D-10(求職ビザ)はこの経路のどこに入るか

D-10は就職活動のための資格で、就労許可ではありません。D-10を持っているからといって働けるわけではない、という点だけは誤解しないでください。

D-10は点数制で運用され、総点80点以上であれば配偶者・未成年の子をF-3(同伴家族)として招へいできます。単身で来て就職活動をするのか、家族を伴うのかで、必要な点数の意味合いが変わります。

経路上の位置づけは「E-7の前段」です。D-10のまま永住に近づくわけではなく、あくまでE-7などの就労資格に切り替えるための助走区間だと考えるのが正確です。

ワーキングホリデー(H-1)は永住につながるか

H-1(ワーキングホリデー)は永住を目的とした制度ではありません。日本人の場合、原則18〜25歳、事由が認められれば30歳以下が対象です。制度上の制約も明確です。

論点H-1(ワーキングホリデー)の扱い
目的就労のみを目的とした滞在は不可。観光活動を伴う必要がある
年齢(日本人)原則18〜25歳、事由が認められる場合30歳以下
禁止職種医師・弁護士・教授・パイロット・会話講師・家庭教師、遊興業、取材・政治活動
書類(日本人)残高証明30万円以上。往復航空券の代わりに40万円であれば航空券は不要

注意したいのは禁止職種です。会話講師と家庭教師が明示的に禁止されているため、「ワーホリで日本語を教えながら滞在する」という発想はそもそも成立しません。韓国で長期のキャリアを作るつもりなら、H-1ではなく就労資格を前提に設計してください。

外国人登録証(ARC)は永住権とどう関係するか

永住かどうかに関係なく、90日を超えて滞在する外国人は、入国後90日以内に管轄の出入国事務所で外国人登録をします。A-1・A-2・A-3の各ビザは免除です。

項目内容
登録期限入国後90日以内(90日超の滞在者)
免除A-1 / A-2 / A-3
住所変更変更から14日以内に届け出
問い合わせ1345(外国人総合案内センター)
これがないと詰まるもの銀行口座の開設、携帯電話の契約、各種契約

永住権の話は数年単位ですが、ARCは着任直後の話です。銀行口座も携帯電話の契約もARCで止まるので、実際の生活はここから始まります。住所変更の14日以内という期限も忘れられがちです。

韓国で働くときの最低賃金はいくらか

在留資格が何であれ、韓国で働く以上は韓国の最低賃金が適用されます。外国人労働者にも同一に適用されます。

項目金額
2026年の時給10,320ウォン
2025年の時給10,030ウォン(前年比 +2.9%)
月額(209時間基準)2,156,880ウォン
施行2026年1月1日

これは下限であって相場ではありません。就労資格で採用される職種の提示額がこの水準に張り付いている場合は、職種と契約内容を先に確認したほうがよいという判断材料になります。

年数・所得などの具体的な要件はどこで確認するか

F-2やF-5の要件は区分ごとに細かく分かれ、金額や年数は改定されます。この記事では、変動する数値は書きません。下記の公式窓口で、申請時点の条件を確認してください。

確認したいこと参照先
F-2 / F-5の要件区分、必要書類出入国・外国人政策本部(immigration.go.kr)
申請手続き、予約、様式HiKorea(hikorea.go.kr)
電話での照会1345(外国人総合案内センター)
日本人向けのビザ案内駐日韓国大使館(overseas.mofa.go.kr/jp-ja)

ネット上の個人ブログや代行業者のページには、改定前の年数・金額がそのまま残っていることがあります。年・金額・点数が書かれた情報を見たら、必ず公式で突き合わせてください。

いま韓国では日本語話者がどれだけ募集されているか

経路の起点が就職である以上、「そもそも募集があるのか」が最初の判断材料になります。HangulJobsの掲載在庫の実測値は次のとおりです(2026年9月3日時点)。

区分件数
全体1,943件 / 1,392社
日本(JP)向け687件 / 348社
うち韓国語 上級446件
うち韓国語 中級236件
職種:通訳・翻訳176件
職種:運営91件
職種:営業86件
リモート可(全体)231件

日本(JP)向けの687件は国別で最大の枠です。ただし内訳を見ると上級446件に対して中級236件で、上級に寄っています。韓国語が中級の段階でも応募先が消えるわけではありませんが、選択肢は上級で明確に広がります。職種は通訳・翻訳が176件で最多、運営91件、営業86件と続きます。参考までに、韓国(KR)の枠は44件・43社(中級29件・上級15件)です。

永住を目標にするなら、この在庫の中から就労資格でスポンサーしてもらえる求人に入ることが第一歩になります。

他の言語圏と比べて日本語の枠はどの位置か

永住の起点が就職である以上、日本語話者向けの募集が全体の中でどれくらいの厚みを持つのかも判断材料になります。同じ在庫を対象国別に並べると次のとおりです(2026年9月3日時点)。

対象国件数韓国語 上級韓国語 中級
日本(JP)687件446件236件
中国(CN)538件465件64件
ベトナム(VN)312件206件90件
インドネシア(ID)174件79件40件
韓国(KR)44件15件29件

件数で見ると日本(JP)の687件が最大で、次が中国(CN)の538件です。ただし注目したいのは総数より内訳のほうです。中国(CN)向けは538件のうち465件が上級要求で、中級は64件しかありません。これに対して日本(JP)向けは中級が236件あります。つまり韓国語がまだ上級に届いていない段階でも、日本語話者のほうが入口は広いということです。

韓国(KR)の枠は44件と小さく、しかも中級29件・上級15件で中級寄りです。すでに韓国に滞在している状態から探せる求人は、日本から探せる枠に比べて母数がかなり少ないと考えておいたほうが安全です。永住を目標にするなら、韓国に渡ってから仕事を探すより、日本にいるうちに就労資格でスポンサーしてくれる企業を決めてしまうほうが順序として無理がありません。

起点になる仕事をどう探すか

順序としては、次のように動くのが現実的です。

ステップやること
1F-4に該当するか(親・祖父母の国籍)を先に確認する
2該当しなければ、就労資格でスポンサーしてくれる求人を探す
3韓国語レベルを求人要件に合わせて引き上げる
4内定 → 就労資格 → 滞在の積み上げ、の順で進める
5F-2 / F-5の要件は、その時点の公式情報で確認する

探し始める入口は以下です。

よくある質問

質問答え
永住権を取れば韓国国籍になりますかなりません。永住は在留資格、国籍取得(帰化)は別制度です。
永住なら在留カードは不要ですか不要にはなりません。永住者の居住カードの有効期間は10年です。
留学からいきなりF-5に行けますか一般的な経路はE-7などの就労資格 → F-2 → F-5です。起点は就職になります。
F-4なら就職しなくても滞在できますかF-4は雇用主のスポンサーが不要です。ただし単純労務など一部職種に制限があります。
F-4に該当していても対象外になることはありますかあります。過去3年以内に出入国管理法違反で700万ウォン以上の処分を受けた場合、または過去5年以内に実刑を受けた場合は対象外です。
D-10があれば働けますか働けません。D-10は求職活動の許可であって、就労許可ではありません。
ワーホリで日本語会話講師はできますかできません。会話講師・家庭教師はH-1の禁止職種です。
ARCは永住権とは別ですか別です。90日超の滞在者は入国後90日以内に外国人登録が必要です(A-1・A-2・A-3は免除)。
外国人にも韓国の最低賃金は適用されますか同一に適用されます。2026年の時給は10,320ウォン、209時間基準の月額は2,156,880ウォンです。
必要な居住年数や所得の基準は区分ごとに異なり改定もあるため、immigration.go.krまたは1345で申請時点の条件を確認してください。

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求人件数は記事更新時点の実測値であり、毎日変動します。ビザ要件・金額・年齢などの制度上の数値は改定されるため、申請前に必ず公式窓口(immigration.go.kr / hikorea.go.kr / 1345)で確認してください。

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