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韓国語を活かせる仕事は日本に2,738件——求人7,851件を全件集計して分かったこと

HangulJobs4/10/2026762
韓国語を活かせる仕事は日本に2,738件——求人7,851件を全件集計して分かったこと

韓国語を活かせる仕事を探すとき、求人サイトを開いても「どんな職種があって、どのくらいの語学力が要るのか」が見えにくい。募集要項の言葉づかいもばらばらで、比べようがない。

そこで、HangulJobsに掲載中の韓国語人材向け求人7,851件を全件集計した。職種、勤務地、求められる語学レベル、勤務形態まで、実際に掲載されている求人だけを数えた数字だ(集計日 2026年9月27日)。

先に結論を言うと、日本は韓国語求人の世界でいちばん大きい市場であり、語学力の面でも最も入りやすい主要市場だった。求人2,738件のうち811件が中級レベルで応募できる。これは中級で応募できる全求人1,683件の48パーセントにあたる。

日本の韓国語求人は2,738件、世界でいちばん多い

まず市場の大きさを国別に見る。

国求人数全体に占める割合
日本2,738件34.9%
中国2,235件28.5%
ベトナム1,357件17.3%
インドネシア684件8.7%
韓国276件3.5%
ロシア228件2.9%
その他・記載なし333件4.2%

日本と中国でほぼ三分の二を占める。4月の集計では中国が1位、日本が2位だったが、半年で日本が追い抜いた。日本国内で韓国語を使う仕事を探す場合、選択肢の数そのものは十分にあると言っていい。

ただし数だけを見ても意味がない。問題はその2,738件がどんな職種で、どのくらいの韓国語を求めているかだ。

日本の求人が求める韓国語レベル

日本の求人2,738件を、募集要項に書かれた語学要件で分類した。

求められる韓国語日本の求人割合
上級1,922件70.2%
中級811件29.6%
初級5件0.2%

上級が7割を占める。ここだけ見ると厳しく見えるが、他の主要市場と並べると印象が変わる。

国上級の割合中級で応募できる求人
中国87.9%255件
ベトナム84.7%184件
日本70.2%811件
インドネシア63.7%171件
ロシア62.7%83件
韓国56.5%120件

中国とベトナムは8割超が上級要件で、中級で応募できる求人はそれぞれ255件と184件しかない。

日本の811件は、その2つを足したよりも多い。 割合で見ればインドネシアや韓国のほうが緩いが、絶対数では日本が圧倒的だ。中級レベルの求人を探すなら、世界で最も選択肢が多い市場が日本ということになる。

「上級」「中級」は募集要項ではどう書かれるか

求人票は語学力を統一された言葉で書かない。「ビジネスレベル」「日常会話レベル」「韓国語が活かせる」など表現はさまざまだ。この記事の分類は次の目安で行っている。

分類求人票での典型的な表現実務で求められること
ネイティブ級母語話者、ネイティブ契約書、法務文書、専門翻訳
上級ビジネスレベル、流暢会議進行、報告書作成、顧客対応
中級日常会話レベル、韓国語が活かせる、尚可業務指示の理解、社内のやり取り
初級基礎レベル挨拶と定型表現

見分け方として実用的なのは、募集要項での扱いが「必須」か「歓迎」かだ。「韓国語必須」なら上級を想定していることが多く、「韓国語できれば尚可」「韓国語が活かせる」なら中級で通ることが多い。

なお初級レベルで応募できる求人は全7,851件中30件だけだった。「働きながら覚える」という前提は、この市場では成り立たない。

中級で応募できる811件はどんな仕事か

ここが日本市場の特徴が最もよく出る部分だ。実際の求人タイトルを見てみる。

  • 韓国語を活かせる! 韓国コスメブランドの営業/企画担当
  • [HYBE JAPAN] Music Partnership Manager(タイアップ & クリエイティブ)
  • [HYBE JAPAN] キャスティング(新人発掘・育成担当)
  • 新橋 国際物流営業(韓国大手CJグループ)韓国語が活かせる
  • 「韓国大手食品メーカーの日本拠点立ち上げ」管理部門担当
  • 【VISA支援あり!】韓国語動画コンテンツチェック
  • ITソリューション営業担当/韓国語できれば尚可
  • コンサート制作(音楽芸能事務所/韓国語歓迎)
  • HR Business Partner (Factory) — Food Manufacturer
  • [JCONIC] ブランドデザイナー

共通点がある。業務の主言語は日本語で、韓国語は本社や取引先とのやり取りに使われているということだ。エンターテインメント、化粧品、食品、物流といった、韓国企業の日本拠点が伸びている分野に集中している。

最後の求人の表現が象徴的だ。「韓国語できれば尚可」——必須要件ではなく歓迎条件である。こうしたポジションでは韓国語より職種そのものの経験が先に見られる。

上級を求める1,922件との違い

上級求人のタイトルを集計すると、頻出語がはっきり分かれる。

上級側で最も多いのは翻訳と通訳だ。タイトルに通訳が362件、翻訳が326件、英語表記でもinterpreterが225件、translatorが215件現れる。次いで事務242件、営業139件、販売130件と続く。つまり韓国語そのものが業務の中身になっている職種が中心だ。

一方、中級側の頻出語はmanager(93件)、sales(54件)、specialist(52件)、staff(49件)、business(42件)。日本語では事務122件、営業61件、管理56件、経理33件。翻訳と通訳は上位から落ちる。

ここから実務的な結論が出る。

  • 通訳・翻訳を目指すなら上級が前提。中級で狙える枠はほとんどない
  • 営業、人事、経理、マーケティングなどの職種なら中級でも入口がある。その代わり職種の専門性が問われる

言い換えれば、中級レベルでは韓国語の級を上げるより職務経験を積むほうが近道になりうる。経理ができる中級者は、経理ができない上級者よりこの811件で有利だ。

職種別に見ると、中級で入れる割合が5倍違う

ここまでは市場全体の話だ。実際に「韓国語を活かせる仕事」を選ぶときに効くのは、職種によって中級で応募できる割合がまるで違うという事実だ。日本の求人2,738件のうち職種が判別できた1,307件を、職種別に中級比率で並べた。

職種日本の求人中級で応募できる割合
運営・事務137件68件50%
製造18件9件50%
カスタマーサポート55件27件49%
金融・経理36件17件47%
デザイン13件6件46%
メディア11件5件45%
マーケティング87件36件41%
ホテル・観光41件17件41%
営業142件49件35%
コンテンツ39件10件26%
人事28件7件25%
法務14件3件21%
IT・エンジニア53件10件19%
貿易・物流66件12件18%
翻訳・通訳498件67件13%
教育・講師63件6件10%

この表のいちばん大事な行は最後の二つだ。求人数が最も多い職種(翻訳・通訳498件)が、中級で入れる割合はほぼ最も低い(13%)。 教育・講師も10%で同じ構造になっている。

「韓国語を活かせる仕事」と聞いて多くの人が通訳・翻訳と講師を思い浮かべるが、その二つは求人数が多いのに中級者にとっては最も狭い門だ。逆に運営・事務、カスタマーサポート、金融・経理は求人数が中規模でも、中級で応募できる割合が半分近くある。

職種の専門性があるなら、韓国語の級を上げる前にそちらを先に見たほうがいい。中級 × 経理や中級 × カスタマーサポートは、この表では上級 × 翻訳よりずっと入口が広い組み合わせになっている。

なお、ここで並べているのは職種(何をする仕事か)だ。業界(どの分野の会社か)で見たい場合は韓国語が活かせる業界はどこ?IT・美容・製造・貿易の求人事情のほうが合っている。同じ「営業」でも、K-beautyブランドの営業と物流会社の営業では求められる韓国語の使い方が違う。

在宅・リモート求人は全体の9.4パーセント

韓国語を使う在宅ワークを探す人は多いが、実際の数字は厳しい。

全7,851件のうち、リモートとハイブリッドを合わせて740件、9.4パーセントだ。日本に限ると2,738件中418件で15.3パーセントと少し高い。それでも韓国語求人の市場は、まだ出社が前提になっている。

語学要件で分けると、ここは半年で結果が入れ替わった部分だ。

求められる韓国語求人総数リモート・ハイブリッド割合
上級5,974件513件8.6%
中級1,683件183件10.9%

いまは中級求人のほうがリモート率が高い。 2026年4月の集計では上級8.4%・中級4.4%で逆だった。半年でこれだけ動く数字なので、「上級だからリモートが取りやすい」といった読み方はしないほうがいい。

動いた理由として説明できるのは、中級側で伸びている職種の中身だ。マーケティング、コンテンツ運用、SNS、事務といった、成果物がファイルとテキストで完結する仕事が中級側に増えている。対面の確認工程が要らない職種がリモートになりやすい、という単純な話に見える。

一方で上級側のリモートは、フリーランス通訳、コンテンツレビュー、ローカライズ、翻訳といった言語そのものが成果物になる仕事が中心という構図は変わっていない。「韓国語の在宅ワーク」を探す場合、上級なら翻訳・通訳系、中級ならマーケティング・事務系という二つの入口がある。

雇用形態はほぼ正社員

上級求人5,974件のうち5,956件が正社員だ。中級求人1,683件のうちでも1,670件が正社員である。契約社員、アルバイト、フリーランス、インターンをすべて合わせても、全7,851件中44件しかない。

これが意味することは二つある。

一つは、アルバイトで試してから正社員に、という経路がほとんどないこと。韓国語のバイトを探している場合、この市場の求人はほぼ当てはまらない。

もう一つは、企業が韓国語人材を長期の戦力として見ているということだ。採用コストをかけた以上、長く在籍してほしいと考えている。入口は狭いが、入れば安定しているという構造になる。

職種で見た日本の韓国語求人

日本の求人に多い分野を、実際の求人内容から整理するとこうなる。

分野特徴想定される語学レベル
エンタメ・音楽日本拠点のキャスティング、制作、権利業務中級から
化粧品・コスメ韓国ブランドの日本展開、営業・企画中級から
食品・飲食日本法人立ち上げ、管理部門中級から
物流・貿易韓国本社との調整、国際物流営業中級から
IT・ゲームローカライズ、QA、コンテンツチェック中級〜上級
通訳・翻訳会議通訳、字幕、文書翻訳上級以上
製造韓国系工場の管理、生産管理上級が多い

エンタメ、化粧品、食品が中級の受け皿になっているのは、いずれも日本市場向けの業務が本体で、韓国語は社内連携に使うという構造だからだ。

この数字の出どころと限界

数字を判断材料にするなら、どう数えたかを知っておく必要がある。

集計対象はHangulJobsのデータベースで公開状態かつ募集中の求人すべて。抽出サンプルではなく全件である。各求人には登録時に求める韓国語レベルが記録されており、この記事のすべての表はその項目を直接集計したものだ。

限界も明記しておく。

  • これはHangulJobsに掲載された求人の分布であり、日本の韓国語求人市場全体ではない。大手求人サイトに載る案件のすべてを網羅しているわけではない
  • 語学要件は企業が求人票に書いた内容に基づく。面接での実際の要求水準は上下しうる
  • 職種が判別できたのは日本の2,738件のうち1,307件(48パーセント)だ。職種別の表はこの1,307件が母数で、残りは求人票の書き方から職種を一意に決められなかったもの
  • 給与が記載された求人は7,851件中768件(9.8パーセント)で、しかも職種の記載と重なる件数はさらに少ない。この記事では給与を扱わない。標本が足りない数字を出すより扱わないほうが正確だ

よくある質問

韓国語のアルバイトを探していますが、求人はありますか。

この集計では、上級・中級を合わせた5,552件のうちアルバイトや契約社員は40件程度しかない。韓国語を要件とする求人は正社員採用がほぼすべてだ。短期の仕事を探す場合、この種の求人サイトより単発の通訳案件を扱う場所を当たるほうが早い。

未経験でも応募できますか。

中級枠の811件には新卒・第二新卒向けの求人が含まれる。ただし前述のとおり中級枠は職種の専門性が評価される領域なので、完全な未経験より、他業種でも営業や事務の経験がある方が通りやすい。

資格がないと不利ですか。

全7,851件のうち164件は語学要件をまったく明記していない。こうした求人は面接での実際の会話で判断することが多い。ただし日本の求人2,738件にはこの「記載なし」が0件で、日本市場は語学要件を明示する傾向が強い。

日本以外も見たほうがいいですか。

上級だけを見ると中国1,965件、日本1,922件でほぼ並ぶ。中級レベルであれば、選択肢の数では日本が圧倒的に多い(811件対255件)。韓国語のレベルによって答えが変わる。

今すぐ確認できること

記事を読むより、実際に開いている求人を見るほうが早い。

なお、TOPIKの級と就職の関係についてはTOPIK何級あれば就職できるかで詳しく整理している。

この記事の数字は集計時点のもので、求人は毎日更新される。割合の傾向は維持されるが、個々の数字は変わりうる。

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